■こいつのせいだ!■
TITLE: ジェイコブス・ラダー (Jacob's Ladder / 1990)
NAME: ジェイコブ・シンガー
僕がティム・ロビンスの映画を見ていたのは彼の役を大塚芳忠さんが多く吹替えていたからで、最初は芳忠さんと重なって好きになっていたところがありました。 ティム・ロビンスからしたら不純な動機で「このやろう!」というわけで、それはすみませんなのですが、それでもずっと見ていて、「ティム・ロビンスすごい」と思ったのがこの『ジェイコブス・ラダー』かなと、記憶を探りつつ思いました。
ティム・ロビンスの表情っていうのは見ているだけで何かを訴えかけられているような気持ちになります。 それがこの映画のジェイコブ・シンガーの役に合っていて、心臓がぎゅうううっとなるような感覚が何回もありました。 このティムさんの言葉の無い演技の力強さに気付いたのが、思えば『ジェイコブス・ラダー』だったかなあと。 映画もよかったのですが、ティムさんの静かなる切ない演技に、やっとティムさん自身から滲み出るすごさを理解することが出来ました。
■そういうとこが好きだ■
ティム・ロビンスのあの「?」っていう表情をするときの瞳はすごいです。 こっちまでのみこまれそうな何かが働いてる!って思ってしまうくらいすごい目だと思います。 役者本人の生活とかはまったく知らないぜ\(^o^)/っていう僕にしてはけっこう多く、ティム・ロビンス自身として、出演した映画等について喋っているところをじっくり見たり聴いたりすることが多いのですが、この人はもう元が純粋なんだろうなと思います。 かなり深い思考力を持ってるように見えるのですが、思考する故になにか、心境が一本線を飛び越えた境地にあるってかんじで、いつも物腰柔らかなのに発言は率直であり、成熟している面と子供の面を同時に融合させて持っているというか、何者にも侵されない聖域のようなパワーがあるように思います(大丈夫か)。 僕にはそう見えるんですが…まぁ実際のとこ知らんけど(適当になるな)。 そういう、なんか浮いちゃってる感が好きです。
演技でも落ち着きと、ものすごい優しさを表現してくるので、心が純粋とはかけ離れた沼地みたいなとこにある僕は、苦しい!ってなるくらいです。 こんな雰囲気が店に売ってたらみんなが買うだろうなってくらい、稀有な空気を出すので、そういうふうに空間を支配する演技ってのはほんとにすげーすげーってただ感動します。 それだけ演技がうまいのに、なんかへーんな映画に出てたりとかするおちゃめさんなとこがまたいい。
Tim Robbins - IMDb 前へ戻る |